「ぷしゅーっ!ぶわっ!!」
森の広場にやさしい風がふいたとき、ロロの隣にいたのは、大きな耳とくりくりの目がチャームポイントのゾウの子ども、「ボボ」でした。
ボボは、ちょっぴりドジだけど、とってもやさしくて、だれよりも友だち思い。のっしのっしとゆっくり歩いてくる姿には、まるで雲のような安心感があります。
ある晴れた午後、ロロがひとりでシャボン玉遊びをしていたときのこと。
🐘「ロロ〜!なにしてるの〜?」
と、大きな声と足音でやってきたのがボボ。
🐼「ボボもいっしょにやろうよ!」
🐘「うんっ!ぼくもシャボン玉、ふくらませてみたいな〜!」
…でも、ボボの鼻から出る風は、ちょっぴり強すぎて——
ぷしゅーっ💨ぶわっ!!
シャボン玉がぜんぶ飛んでいっちゃいました。
🐘「あれ〜!?ごめんね、ロロ〜」
🐼「へへっ、だいじょうぶ!じゃあ、ぼくがシャボン玉作るから、ボボは見てて!」
ロロがふわふわの大きなシャボン玉を作ると、ボボは思わずツンッとくちびるでさわって、
パァンッ!✨
シャボン玉がキラキラと割れ、ふたりは目を合わせて思わず大笑い。
そんなふうに、ボボのまわりにはいつも笑顔があふれています。
⸻
ボボの性格は、とにかく穏やかでおっとり。ロロが元気に走りまわっているときも、ボボはのそのそとついていきながら、ちゃんと見守ってくれます。
でも、のんびりしているだけじゃないんです。
おっちょこちょいなところもあって、水たまりに足をつっこんじゃったり、木に耳をひっかけちゃったり。でもそんなときも、「えへへ〜」と照れた笑顔で笑ってしまうから、みんなつられて笑ってしまいます。
ロロにとって、ボボはまるで大きなぬいぐるみのような存在。
どんなときでも受け止めてくれる、あったかい友達です。
⸻
ボボのしっぽがふるえるときはうれしい合図。ロロがそばにいると、しっぽがぴこぴこと動きはじめます。
「やっぱりロロと遊ぶの、たのしいな〜」
「うん!ボボがいると、もっと笑っちゃうよ!」
そんな会話が今日も森にひびいて、ふたりの優しい午後は、シャボン玉のようにキラキラと広がっていきました。