こんにちは。かざぐるまです。
私自身、20歳頃に発症した軽度の吃音に悩んでいました。
私の吃音の種類は、難発であり、ある特定の言葉を発する際に、言葉が詰まってしまうという症状です。特定の言葉を発するとき、緊張からか、のどが詰まったようになるのです。
「発声の仕方がダメなのか?」「呼吸の仕方がダメなのか?」など、色々、試行錯誤しましたが、私はどれをやっても上手くいかず、次第に、「俺はダメなやつなんだ」と落ち込むようになりました。
ただ諦めることはしたくなかったので、どうせなら、もがき苦しんでやろうと開き直り、たくさんの失敗を重ねながら、吃音を克服する方法を探しました。
今では、トレーニングの成果があって、仕事・プライベートにおいても、吃音が気にならないぐらいまで克服できています。
私の事例を参考にして、「吃音の悩みが少なくなったよ。。」という人がいてくれれば、嬉しいと思います。
私が行ってきた、トレーニングの一つ、「自分を客観視する」について、お伝えしたいと思います。
「自分を、客観視する」とは
吃音に、悩んでいる真っただ中にいると、本当に辛いです。
周りの人が「自分のことを笑っているんじゃないか?」「バカにしているんじゃないか?」と疑ってしまったり、「自分の評価が、どんどん下がってしまう」と自信を無くしてしまったり。恥ずかしくて苦しくて、今にも泣きだしたい気持ちになります。
「なんで自分だけ、こんな風なの?」「やっぱり自分には無理なんだ。」と自分を責め続けた後、吃音を理由に、やりたいことを諦めるという選択をしてしまいます。
「諦める」ということは一次的には、本当に楽になります。でも、何度も諦めてしまうと、諦めることが普通になり、ストレスを抱えながら挑戦することが怖くなってしまいます。
ですが、失敗のストレスを軽減する方法があれば、挑戦を続けられると思います。
その一つの方法が「自分を客観視すること」だと私は考えました。
自分の吃音を、客観視する。
自分の行動を、客観的に、分析してみます。
私のケースで例を挙げます。
「苦手なフレーズで、難発の吃音が出てしまい、言葉が詰まってしまった」とき、こんな風に、思考を巡らせます。
- このフレーズ、俺は苦手だったんだ~(言葉の分析)
- 同じ意味で伝えるとき、どんな風に言い換えたら楽かな?(言い回し)
- 言い換えたフレーズを他人から言われたら、気になるかな?(他人の視点)
- まぁ意味が通じるから、問題ないっしょ(開き直り ⇒ 超重要)
こんな風に、最終的には、「問題ないっしょ」と開き直れれば、大成功です。
苦手なフレーズが出そうなとき、どんどん、言い換えていきましょう。
言い換えをせず、無理に話すと、苦手意識が高まり、吃音が悪化する可能性があるので、要注意です。
また、こんなケースもあります。
「言い回しができない単語(名詞)が、つっかえてしまったとき」、こんな風に思考を巡らせます。
- この言葉のとき、話すの苦手なんだ。(言葉の分析)
- 「えーっと」「あのー」とか別の会話を挟もう(前置きでリラックス)
- 前置きあったら、変かな?(他人の視点)
- 別に変じゃないか。問題ないっしょ(開き直り ⇒ 超重要)
最終的には、「問題ないっしょ」と開き直れれば、大成功です。
苦手な単語を話すのが、吃音者にとっては、試練ですよね。
でも、言葉を前置きして、連続的に言葉を出していくと、苦手な言葉も話しやすくなる場合もあります。こんな感じで、言いやすいように、前置きをどんどん使っていきましょう。
そもそも、誰もあなたのことは、気にならない
言葉が詰まったとしても、冷静に客観視することで「なんだ、大したことないじゃん」って感じることができます。
吃音で悩む当事者にとって、すごく問題だ!って抱え込んでいることは、他人の視点で見てみると、ほぼ、どうでもいいこと(気にならないこと)です。
もし、あなたの隣に、吃音の人がいたとして、何か不都合がでてきますか? 給料が下がりますか? 運気が下がりますか? 別に、なんともないんです。
大多数の人にとって、吃音者がいて、人生が狂うことはありません。ということは、吃音に、まったく興味がないのです。
「子供が吃音で、悩んでいる」「友人が吃音で悩んでいる」という人は、興味があるかもしれません。その人達は、みんな味方です。
「誰も、自分のことを気にしていない」という意識をもつことで、失敗のストレスが少し和らぎます。
私自身、開き直るぐらいのメンタルをもつようになってから、だいぶ楽になりました。時には、自分自身を洗脳するぐらいの勢いで、開き直ってもいいかもしれませんね。
あとがき
「家で一人でいるとき」、「わいわい騒いでいるとき」は問題ないのに、「仕事で電話対応するとき」・「人前でプレゼンするとき」は吃音が出てしまうというケースがあるでしょう。
私は、上記のケースでした。ある一定のストレスが生じている環境に身を置いた場合に、言葉がつまりやすくなりました。
ストレスがない環境で、訓練を重ね、いくらスラスラ言葉がでてきても、結局、上手くいかないのです。あまりにも真面目に訓練をして、自信をつけてしまったばかりに、失敗が続くと、さらにメンタルが追い込まれ、吃音が悪化する可能性もあります。
吃音を克服するには、ストレス下で、「誰も自分のことは、興味がない」ぐらいの開き直りメンタルを持って、言い換えや言葉の前置きを、どんどん使いながら、コミュニケーションをひたすら繰り返す。私は、そうしていました。
「よし!うまくいった」という成功体験を、何度も何度も重ねていくことで、自然と自信が出てきます。ふと、気づけば、「言葉がつまるぐらい、どうってことないじゃん」って、心から思えるようになると思います。